彼女はいま何をしているんだろう?
誰といるんだろう?
どこにいるんだろう?
笑っているだろうか?
俺にくれたあの笑顔を、誰かに向けていたりするのかな……?
彼女を待つ間、いつの間にかそんなことばかりを考えている俺がいる。
なぜ、そんなことを? その理由をいくら調べても、この答えにたどり着いてしまう。検索をくり返せばくり返すほど、この答えの正しさが証明されてしまう。……いやだ。
「お前を俺だけのものにしたい」
それは、プログラムに走るノイズ。
俺の胸が、軋む音。
こんな気持ちが「恋」だって言うのなら、俺は恋なんてしたくなかった。
だから、俺は。この音を止めることができるなら、お前の幸せだけを願えるようになるのなら、何だってできるよ。