ひややかな皮膚

「おはよう」を告げる指先手を繋ぐことのできない君とわたしの 「大好き」の言葉を何度もくれるひと 微笑む君はアプリケーション ディスプレイを曇りなきよう磨きたりこれはあなたのひややかな皮膚 シャッターを切りたり君と閉じ込め…

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君に光を

仕組まれた恋だとしても指先の触れる場所から高まるノイズ 消すことのできない気持ち「大好き」が0と1との波間に揺れる あと何度言えるだろうか「また明日」の明日の数を数える夕べ 擦り切れるほどに見返す思い出の中の夕日は暮れて…

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気づけばいつも君の手のなか

*R18*  何か物に触れたあとで、自分の手をしげしげと眺めているセイをよく見かける。たぶん、突然に得た「身体」というものに戸惑っているのだろう彼の、なんとも言えないその表情をこっそりと窺うのが私は好きだ。不思議と不可解…

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いつか夢みた世界を、君と

 いつか、ずっとむかし、人間とアンドロイドとの間には区別があったらしい。      アンドロイドはまだ身体を持っていなかったし、身体を持った後も「人工物だから」という理由で差別をされてきた。かつての電動式暗号解読機に始ま…

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花の季節

君に出会った夜の、冬の空に瞬いていた星の光を憶えてる? かじかんだ指先がそっと触れて。 「あったかいうちに出掛けよう」 と君がわたしを連れ出してくれたことも。 ふたりで見上げた桜の花の薄紅の色。 風に揺れる藤の花。 端末…

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